<投票期間>9/10(月)〜9/23(日) <放送期間>毎週木曜日24:30〜25:00オンエア! ( 10月4日、11日、18日、25日)
小学6年生の進藤ヒカルは、ある日、祖父の家の蔵で古い碁盤を見つける。その瞬間、碁盤に宿っていた平安時代の天才棋士・藤原佐為の魂がヒカルの意識に入り込んだ。碁を打ちたいという佐為の強い願いに応え碁会所へ足を運んだヒカルは、同じ年頃の少年・塔矢アキラと出会う。そして、ヒカルとアキラとの対局が始まった。
ヒカルとの対局に衝撃を受けるアキラ。 今まで同じ年頃にライバルとなる存在がいなかったアキラは、それ以来ヒカルの繰り出した一手の事が頭を離れず、その存在を強く意識するようになる。一方、佐為のために囲碁教室に通い出すヒカル。そんなある日、子供の囲碁大会に顔を出したヒカルは、佐為の言葉を聞き、対局中に思わず口をはさんでしまうが…。
子供囲碁大会で、人の対局中に佐為の言葉をそのまま口に出してしまったヒカル。しかし一目見ただけで的確な助言ができてしまったという事実はひそかに波紋を呼んでいた。一方、ヒカルとの一局で負けて以来ずっとそのことが頭から離れなかったアキラは、子供囲碁大会にヒカルが出ているかもしれないと聞きつけ大会の会場に駆けつける。ところが、囲碁にそれほど興味がないヒカルにアキラの真剣な気持ちが理解できるはずもなく、碁に対して不用意な暴言を吐いてしまう。
なりゆきでアキラの父・塔矢行洋名人と対局することになったヒカルは、名人の輝くような碁石の打ち方に圧倒されつつも、自分もあんな打ち方ができたらと思うようになる。そんな中、ヒカルが次に打った一手は自分でも信じられないほどの輝きを放つ。しかしヒカルは、この一手は佐為が自分のからだを乗っ取って打ったものと思い込み、思わず対局から逃げ出してしまうのだった。
葉瀬中文化祭で、加賀と冬のプール飛び込みを賭けて対局することになるヒカル。途中通りかかったあかりに気を取られたヒカルは、佐為の指示とは違う場所に石を打ってしまう。気を取り直して対局を続けるヒカルだが、あと半目差で負けてしまうのだった。しかし加賀と筒井はヒカルの怒涛(どとう)の追撃に驚き、加賀が筒井に囲碁大会の団体戦メンバーが決まったと告げる。そのメンバーとは加賀、筒井、そしてまだ小学生のヒカルだった。
囲碁大会一回戦、葉瀬中は何とか勝ち上がり二回戦に駒を進める。二回戦、大将の加賀は勝ちをおさめるが、副将の筒井は負け。1勝1敗で勝負の行方は三将のヒカルにゆだねられた。だがここで、加賀がヒカルにこの大会で優勝できないと囲碁部は認めてもらえないということを告げる。それを聞いたヒカルは、今の自分の実力では勝てないくやしさに耐えつつ佐為に打ってくれと頼むのだった。
春になりヒカルとあかりは葉瀬中に入学した。ヒカルは、早速筒井のいる囲碁部に入部し勧誘活動を開始するが、地味な囲碁部は他の部の迫害を受け勧誘活動の成果を挙げるのは難しい状況に追い込まれる。しかし、理科担当のタマ子先生から古い碁盤と碁石をもらい、おまけに理科室の使用許可も得て、何とか部らしくなってきた。そんな中、海王中に入学したアキラが葉瀬中を訪れる。
ヒカルと対局するために、海王中の囲碁部に入部したアキラ。だが、その才能のために部内に不協和音が生じる事となる。アキラが入部したことで団体戦のメンバーからはずされる可能性のある青木は、アキラと対局し自ら進退を決する。そんな時、一年生の奥村がアキラに対局を申し込んだ。彼には負けない秘策があるというが…。
どんな手を使ってでもアキラを負かしてやろうと企む伊藤・小島・奥村の三人。二年生の伊藤はアキラを旧囲碁部控え室に呼び出し、部室の掃除をさせながら「目隠し碁」を打たせる。盤面の見えない状況下で伊藤と対局するアキラ。しかし、伊藤の思惑とは裏腹にアキラは圧倒的な強さで勝ちを収めるのだった。そして今度は小島と奥村の二人と同時に対局することになるが、ここで奥村の繰り出す素人の打ち筋が思わぬ伏兵となってアキラを苦しめることとなる。
ヒカルと筒井のほかまったく部員の集まらない葉瀬中囲碁部。これでは今度の大会には、メンバーが足りず出場できない。そんなとき、部員募集のポスターに書いた上級者向けのむずかしい詰め碁をといた生徒がいた。それを見て大会出場の光が見えたと喜ぶヒカルと筒井は、その生徒を誘おうと盛り上がる。そしてその生徒は1年3組の三谷らしいことがわかる。ヒカルはさっそく三谷を囲碁部ひっぱりこもうとするのであった!
囲碁の対局中に三谷がズルをした。ヒカルはそんな三谷を追って碁会所へ向かう。そこでヒカルは、ダケさんという大人とお金を賭けて碁を打つ三谷の姿を見つける。薄暗がりの中、三谷優勢で対局は進み、これならズルをすることもあるまいとヒカルが安心したとたんダケさんの反撃が始まった。その圧倒的な強さに唖然とするヒカルだが、そのとき、ダケさんの手が不審な動きをする!!
佐為に力を貸してもらいダケさんを懲らしめたヒカルは、取り返した賭け金をダシに三谷を囲碁部に入部させる。だが、筒井は三谷に対する不信感をぬぐえない。大会を目前にメンバーはそろったものの、バラバラの状態の葉瀬中囲碁部。一方、海王中囲碁部にいるアキラは、顧問の尹(ユン)先生から葉瀬中の三将がヒカルになった聞き、ヒカルと対局するため三将にしてほしいとに訴える。しかし、尹先生が出したメンバー構成は「大将・塔矢」だった!
囲碁大会当日。ヒカルを前にアキラはその闘志をむき出しにする。大会が始まり、一回戦の相手、岩名中と対決する葉瀬中。ここで中押し勝ちをおさめた三谷は、海王中の大将・岸本の偵察に行き、そこで海王中囲碁部の実力を知ることになる。三谷はこのとき、ズル無しで囲碁と真っ向から向き合いたいと思うのだった。その想いが葉瀬中の団結へとつながってゆく!
囲碁大会二回戦、海王中との対決が始まり、ヒカルとアキラの三度目の対局が開始された。佐為の繰り出す一手一手に果敢に応じるアキラ。一方、三谷と筒井も海王中相手に全力でぶつかって行く。そんな中、佐為が長考に入る。このときヒカルの中で、アキラと自分との本当の実力の差を知りたいという思いが強くなる。そして佐為の出した指示に反し、ヒカルが打った手は…!?
中学囲碁大会でのヒカルの実力に幻滅したアキラはプロを目指すことにする。一方ヒカルは佐為の対局を奪ってしまったことの償いで、プロ棋士同士の対局を観戦しに行く。しかし、じっと観戦していることができないヒカルはロビーでやっていたインターネット碁のコーナーへ。係の人の話で、インターネットを通じて名も知らぬたくさんの人々と囲碁が打てる事を知ったヒカルは、佐為に「好きなだけ碁を打たせてやる」と言うのだった。
夏休みの間中、インターネット碁で佐為に好きなだけ碁を打たせてやるヒカル。「sai」の登録名で連戦・戦勝の謎の棋士の登場で、ネット碁界の噂はsai一色となる。そんな中、プロ試験に臨んでいる院生の和谷もsaiと対局し、その圧倒的な強さに興味を持った一人だった。世界中の棋士がインターネットに潜む最強の棋士saiの正体に関心を持つ中、国際アマカップが真夏の日本で開催された!
インターネットに潜む最強の棋士saiのことでもちきりの国際アマカップ。そのことは会場を訪れていたアキラの耳にも届く。そんな中、「saiは子供なのではないか?」と切り出す和谷。その言葉に一瞬ヒカルのことを思い出すアキラだが、中学囲碁大会でヒカルの実力に失望したアキラは、自らを諭すようにそれを否定する。しかし俄然盛り上がる会場でsaiとの対局を試みることになったアキラは、saiの繰り出す一手一手に驚愕する。
saiとアキラとの再度の対局が始まった。インターネットを通じて伝わるsaiの強さにじりじりと押されていくアキラ。そんな中、saiの一手にハッとするアキラ。一瞬、目の前に進藤ヒカルが碁を打つ手が見えた!?しかし、進藤のはずはない。では誰なのか?やがて、saiが放った急所を衝く一手に、アキラ投了の文字が画面に映し出され…。
夏休みも終わりいつもの日常が戻った。筒井や三谷、あかりたちに新入部員も加わって囲碁部はますます活気づく。そんな中、ヒカルはある思いを抱くようになる。インターネット碁ができなくなってしまった今、佐為に碁を打たせてやるには、碁盤と碁石をそろえて自分が打ってやるしかない!そこでヒカルは、碁盤と碁石を賭けて腕自慢の祖父と対局することになるが、碁を始めて間もないにもかかわらず驚くべく強さをみせるヒカルに、祖父は感心するのだった。
偶然出会ったヒカルを碁会所に連れて来た海王中の岸本は、「君の本当の力を知りたい」と言う。ヒカルは全力で戦うが所詮は岸本の相手ではなく、岸本には何故アキラがあれ程までにヒカルをライバル視していたのか分からない。「塔矢は自分を買いかぶり、幻滅しただけだ」とヒカルは話すが、そんなヒカルに岸本は言う。「キミは塔矢を追わないのか?塔矢はもうプロ試験の合格を決めた。」と。その一言にヒカルは…。
院生を目指すというヒカルに対し、葉瀬中囲碁部員たちは動揺を隠せない。院生は学生の大会に出場できないのだ!特に無理矢理引っ張り込まれた三谷にしてみれば、このヒカルの身勝手さは納得できるものではなかった。と、そんな緊迫ムードの理科教室に生徒指導の先生から逃げていた加賀が現れる。ヒカルの院生試験の話を聞き、ヒカルを応援する加賀。しかし、加賀はヒカルに対しひとつの試練を与える。それは、加賀、筒井、三谷を相手に三面打ちをすることだった。果たして、ヒカルはこの三人に勝てるのか!?
院生になるための試験を受けるヒカル。しかし、緊張したヒカルは悪手を連発してしまう。ほとんどあきらめムードが漂う中、試験官の「負けたら不合格ってわけじゃない」のひとことを聞き、ほっとするヒカルと佐為。そして、いよいよ試験官からの合否の結果がつげられる!!
日本棋院の院生になったヒカルだったが、手合いは連敗続き。なかなか2組の最下位から抜けきれない。一方、前年1組1位の伊角は、今年プロ不合格なら院生をやめなければならない。また、1組6位の和谷も中学卒業と同時にプロスタートを目指していた。プロにならなければ一歩も前に進むことはできないので誰もがみんな必死だ。そんなある日、ヒカルの前に、プロ試験に合格したアキラが現れる!!
トッププロの座間王座とアキラが対局する新初段シリーズが始まった。ヒカルたち院生や、ほかのプロたちがモニターで対局を見つめるなか、アキラは王座相手に一歩もひかないどころか強気の攻めで逆に王座を追いつめていく。アキラの果敢な攻めを目の当たりにしたヒカルは、改めてアキラをめざして進む決意を固めるのだった!
若手プロと1組16位までの院生が対局する若獅子戦を目指すため、森下九段の研究会に参加することにしたヒカル。若獅子戦の出場資格を得るために、まだ2組のヒカルは早く1組へ!とあせるがなかなか勝つことができない。そんなヒカルに、「スランプの原因は私と打っているからだ」と佐為は告げる。なまじ碁が打てるようになったばかりに佐為の一手一手の切っ先に恐れを感じ、それが迷いとなってヒカルの碁に表れてしまったのだと。ヒカルは囲碁人生最初にして最大の壁にぶつかっていた。
佐為の言葉から活路を見出したヒカルは、ついに1組にあがることができた。そして練習を重ね、念願の若獅子戦出場権を手にするのだった。アキラとの幾度の戦いの中、実力が伴わずに悔しい思いをしてきたヒカルだが、少しずつではあるがアキラに近づいていることを実感。やがて迎えるであろう対局の日を待ち遠しく思うのだった。季節は過ぎ、流れ行くときの中で仲間たちはそれぞれに成長し、それぞれの道を進んでゆく。
院生として若獅子戦を目指ししのぎを削るヒカルたち。そんな中、ヒカルはふと葉瀬中囲碁部のことを思い出していた。ヒカルが囲碁部を覗いてみると、あかり、夏目、津田が打っていた。だが三谷は足を遠ざけたままのようだ。そんな中ヒカルは、半ば強引にあかりたちを相手に三面打ちをしようともちかけるが、あかりの口からついて出てきた言葉は意外な一言だった。
ついに若獅子戦が始まった。若手プロ対院生の対局に誰もが皆、意気盛んだ。そして何より、塔矢アキラの出場はプロ棋士にとっては意識せざるを得ない事柄となっていた。それぞれの想いを胸に対局が始まる。誰もがアキラに注目する中、会場に現れた緒方九段の視線は、なんと村上二段と対局するヒカルの盤面に注がれていた!
若獅子戦でヒカルは一回戦敗退。アキラと対局することはできなかったが、それでもヒカルはこの一局に確かな手ごたえを感じていた。一方ヒカルの実力を計りかねたアキラは、ヒカルの対局を見ていた緒方にその疑問をぶつける。しかし、緒方の答えは「焦ることはない、じきに答えは出る」というものだった。なぜならプロ試験が二ヵ月後に迫っていたからだ。そんな折、ヒカルは棋院で桑原本因坊とすれ違った。
かつて学生三冠のタイトルを取った男・門脇が、今年のプロ試験を受けるという噂がインターネット上で飛び交っていた。その門脇が棋院に現れる。腕に覚えのある門脇は、勝負勘を取り戻すため、偶然その場を通りかかったヒカルに一局打とうと持ちかける。 一方、本因坊戦では、桑原本因坊対緒方九段の戦いが佳境を迎えつつあった!
プロ試験予選当日。予選は5日間で1日1局、3勝したものから一ヶ月後の本戦へ進むことができる決まりになっている。受験生の中には院生のほかに外来の者もいる。そんな中、外来の受験生としてひげ面の椿という男が現れた。ヒカルはその風貌や振る舞い、雰囲気に完全に呑まれてしまうが、ヒカルの初日の対戦相手は、なんとその椿だった!
初戦敗退したヒカルは、普段の力を出し切れず二日目も敗退、後がなくなってしまった。あと一敗すればプロ試験本戦に進むことはできない。そして三日目の対戦相手は同じ院生仲間のフクだった。相性のいいフクと打つことでどうにか弾みをつけたいヒカルだが、一番の懸念は椿の存在だった。そんなヒカルが編み出した必勝法は椿に会わないように時間ぎりぎりに会場に行くことだった!はたしてこの戦法でヒカルは連敗脱出できるのか!?
ヒカルに大人相手の対局の経験をさせようと、和谷と伊角はとある碁会所へと連れて行く。そこで和谷は「折角3人で行くのにただ打つだけじゃ面白くない」とある提案をする。その提案に乗って対局する三人だが結果はヒカルたちの圧勝。そして対局のハンデは徐々に増えていく。驚くヒカルと伊角に和谷は、プロ試験を合格するにはこれくらいといきまく!
プロになったアキラは、地域の囲碁まつりで、都議と秘書ら4人相手の指導碁をすることになる。プロ棋士とてお客様あっての商売、相手に気持ちよく勝たせてあげることがこの場合の最優先事項と担当者に言われるアキラ。しかし、見栄っ張りで態度の大きい都議に対し、アキラはちょっとした策をしかける。 一方、碁会所に通うヒカルはある課題に取り組んでいた。それは対局をわざときっちりと「持碁(じご)」(引き分け)にすることだった!
碁会所で腕を磨くヒカル・伊角・和谷の三人は、強い棋士がいると評判の碁会所へ向かう。ヒカルはその碁会所である少年の存在に気付く。ここに来る直前、見かけていたその少年の名は、洪秀英(ホンスヨン)。韓国のプロ棋士養成所の研究生だという。そして同じプロの道を目指すヒカルと洪が真っ向からぶつかり合うことになる!
ちょっとしたいざこざから始まった洪秀英との対局。互角の戦いを見せる中、海王中囲碁部顧問の尹(ユン)先生が訪れる。ふたりの激しい攻防を見守る尹先生は、過去のヒカルの対局を思い出していた。ヒカル、秀英ともに負けられないこの一局、双方厳しい一手の応酬が続く。そんな中、ヒカルの打ったその一手は明らかに失策!誰もがその読み違いに落胆の色を隠せない中、ひとり佐為だけがヒカルの真意を読み取っていた!
ついにプロ試験本戦が始まる。これから2ヶ月かけて28名から、合格者が上位3名に絞られる。受験者はみな緊張した面持ちで試験会場の大広間に集まっていた。予選初日ではガチガチに緊張していたヒカルだったが、碁会所特訓の成果がでたのか、椿に会っても逆にリラックスできるようにさえなっていた。そして、抽選の結果、ヒカルの最初の対局相手が飯島に決まる。それぞれの思いを秘めた受験者達の、プロ試験合格へ向けた長い戦いが始まった!
プロ試験本戦も序盤から中盤へとさしかかる。第6戦を終え、全勝は伊角・和谷・越智・ヒカルの4人。第7戦のヒカルの対局相手は因縁の相手、椿。今ではもうすっかり落ち着きをみせたヒカルは、椿とも対等に話をすることができるようになっていた。ヒカルはもちろん椿や飯島を始め、受験者は皆それぞれこのプロ試験へ並々ならぬ思いを抱き挑んでいる。そんなプロ試験の真っ最中、去年プロ試験を合格していたアキラは、指導碁を引き受けた越智の家のドアをたたくのだった。ただヒカルの実力を知りたいがために!
ヒカルの今回の対局相手は伊角。全勝の伊角と一敗のヒカルにとってこの対局は合格への大事な一局であり、ここからは上位陣同士の星のつぶしあいが始まってゆくのだ。いくらヒカルがここ数ヶ月で力をつけてきているとはいえ、院生1位の伊角に自信の揺らぎはなく、対局中盤での攻防は伊角優勢。だが、越智が目にした対局時計は、伊角の持ち時間が半分を切っていることを示していた!
ヒカル対伊角の対局。劣勢の中でヒカルは、伊角の指が一度石から離れたのを見た気がして、それを指摘すべきかどうかと思い悩む。もし打ち直しをしていればその場で伊角は反則負けとなる。そんなヒカルに佐為は、逆転を狙っている手を試したくないのかと問う。だが今のヒカルはどうしても1勝がほしい…。その時、伊角がとった行動とは!?
伊角対越智の対局が始まった。ヒカルとの一局以来連敗続きの伊角だったが、越智との対局ではいつもの彼に戻っていた。伊角の本来の強さに押され気味の越智。伊角は自分の碁が自分を支えているという自信を胸に完全復活を遂げる。そして、彼はヒカルに「まだプロ試験は終わっていない。まだこれからだ」と告げるのだった!
プロ試験も終盤に突入。上位から少し離された受験生も徐々に後がなくなってきつつある。そして椿もとうとう合格の望みがついえ、予選の時に比べて成長しているヒカルに後を託すことに。一方、アキラの厳しい特訓を受ける受験生トップの越智は、アキラがヒカルに執着する気持ちが理解できない。そんな越智にアキラは驚愕の棋譜を見せる!
プロ試験もついに残り2戦となった。和谷との対局を控え佐為と碁を打つヒカル。前は苦手だった目算やヨセも正確になり、攻守の均衡が取れた碁が打てるようになってきた。穏やかに流れる時の中、ふと佐為の心をよぎる一抹の不安。ヒカルといつまでも一緒にいられるのだろうか?そんな佐為の不安をよそに、ヒカルは次の対局相手、和谷の待つ会場へと向かうのだった!
和谷対ヒカルの一局。その隣では本田が片桐に敗れ、これにより本田の合格の可能性は消えた。そして、ヒカル、和谷、伊角が残り二枠をかけて争うこととなる。和谷の「白」に対し劣勢に立たされたかに見えるヒカルの「黒」。しかし、佐為はその「黒」にまだ活き残る手が残されていることに気付いていた。果たしてヒカルはその難しい一本の道にたどり着くことができるのか?
ヒカルの最終戦の相手は既に合格を決めていた越智。そんな越智の対局開始前の言葉にヒカルは動揺を隠せないでいた。それは、越智がアキラに碁の指導を受けており、この対局でもしもヒカルに勝ったときは、越智をライバルとして認めると言ったというものだった。それならば、逆にヒカルが越智を破れば、アキラはヒカルをライバルとして認めるということなのだろうか!?越智の向こうにまざまざとアキラの視線を感じるヒカル。残る合格枠は2つ。院生たちそれぞれの思いがぶつかり合う最終戦がいよいよ始まった!
ヒカル対越智の対局は両者一歩も引かずギリギリのせめぎ合いが続く。プロ棋士として、20連勝中のアキラもこの一局に注目していた。この対局で謎めいているヒカルの実力がわかる! 一方、先に対局を終えていた4敗の伊角は、残るヒカルと和谷の結果待ちに。もしもどちらかが負ければプレーオフとなり、伊角の合格の可能性が出てくるのだ。果たしてプロの世界へたどりつけるのは誰だ!?
プロ試験に合格したヒカルと和谷。何も知らないヒカルに和谷は記録係りの仕事について教えようとするが、当のヒカルはアキラや塔矢名人など、プロ棋士たちと対局できると浮かれっぱなしだ。ヒカルはやっとアキラと同じプロの世界に足を踏み入れたのだ。「いつかは対局できる!」ヒカルがそう叫んだ時、「ヒカルはもう私に打たせてくれる気はないのだろうか?」という不安が佐為の心に芽生える…。
ヒカルの新初段シリーズの対局相手が塔矢名人に決まった。その話を聞いた佐為は、この対局は自分に打たせてくれとヒカルに頼む。だが新初段シリーズは逆コミ五目半のハンデがつくため、新初段の方が有利になっている。佐為の腕前でハンデをもらえば間違いなく勝てるだろうが、そうなるとヒカルは、また佐為の影を背負って歩くことになってしまう…。佐為には永遠とも思われる長い時間があると考えるヒカルだったが、佐為にはいつまで現世にいられるか分からないという不安が募っていた。
ついに始まったヒカル対塔矢名人の新初段シリーズ。佐為には15目という仮のハンデを課すことでこの対局を打たせてやることにしたヒカル。しかし、無茶とも思えるハンデのためまともな打ち回しはできず、一手目から20分もの持ち時間を使うヒカルに周囲は驚きを隠せない。そんな中、ヒカルは佐為に従い序盤から積極的に戦いを仕掛けていく。そうでもしなければ勝機はないのだ。複雑な戦いに誘い込もうとする佐為の思惑に、果たして塔矢名人は!?
ヒカルの新初段戦で佐為は塔矢名人と対局することができた。しかし、それは自らにハンデを課した対局であり、望んでいた神の一手を極めるはずの対局とは程遠いものになってしまった。はたして互先での対局は実現するのか?はるかな高みを目指す対局は無理なのか?そして、何のために自分は存在しているのか?そう自問する佐為は、千年前、すべてが始まったあの大君の御前での対局に思いを馳せる…
囲碁の催しにやってきたヒカルと佐為。その会場の一角にある販売コーナーでは、「本カヤ碁盤」と偽られた碁盤が売られていた。おまけに販売員とともにプロ棋士の御器曽がその企みに一枚かんでいるらしいことがわかる。ヒカルと佐為はその碁盤が偽物だと見抜くが、その横にはこともあろうか本因坊秀策ゆかりの碁盤という代物が!どちらも本物だと言い張る御器曽プロに対し佐為は!?
新入段者の免状授与式に出席したヒカル。合同表彰式の会場には、最多勝利者及び最多対局者の倉田や勝率第一位賞、連勝賞の二つを受賞したアキラの姿もあった。そしてヒカルとすれ違ったアキラは、無言のままその横を通り過ぎた。このアキラの行動には対戦相手への宣戦布告の意味があった。なぜならヒカルの大手合の組み合わせ初戦の相手は「塔矢アキラ」だったのだ!
ヒカルと佐為は塔矢名人が入院している病院を訪れる。そこには緒方九段らも来ていた。入院期間中の塔矢名人は、暇つぶしのためネット碁をするというが、その「ネット碁」という言葉にヒカルは反応する。そんなヒカルに不信な目を向ける緒方。彼の中でひとつの思いが浮かび上がる。ヒカルとsaiは関係があるのか?と。
塔矢行洋参戦の噂で各国の棋士が色めき立つネット碁界。そんな中、塔矢名人と緒方九段の十段戦第四局は塔矢名人の勝利となり、二勝二敗で最終戦へと向かうことになる。そして塔矢名人は、saiとの一局を前に気を引き締める。退屈しのぎで始めたネット碁とはいえ、塔矢行洋の中では負けられない対局と位置付けられていたのだ。sai対塔矢名人の対局はいよいよ明日だ!
ついにsai対塔矢行洋のネット碁対局が始まった。だがヒカルは、塔矢名人が言った「負けたら引退する」という言葉に動揺を隠せない。一方、和谷をはじめ、ネット碁に興味を持つ各国アマ棋士達も、この「sai VS toya koyo」の一戦に注目していた。まだ始まったばかりのこの一局だったが、佐為と名人、互いの気迫がぶつかりあう!!
sai VS toya koyoの緊迫したネット碁対局は進む。その対局を若手研究会のアパートでネット観戦していたアキラは、なぜ父がsaiと打っているかという疑問を抱く。この対局が事前に約束されていたことから、父がsaiと会っていたのではないかという考えに行き着いたアキラは、ヒカルが病院へ見舞いに来ていたことを思い出し…
saiVS toya koyoの対局が終わった。ヒカルはその対局の中心に自分がいたことに満足する。しかし、塔矢名人の負けたら引退するという言葉を思い出したヒカルは、気になって、翌日、名人の病室を訪ねる。そこで塔矢名人の口から出たのは、saiともう一回打たせてほしいという申し出だった。このヒカルと塔矢名人とのやりとりを病室の外で偶然耳にした緒方九段は!?
王座戦一回戦に勝利した倉田は、長野で行われている塔矢名人対緒方九段の十段戦第五局の勝負の行方を気にしていた。そして、棋院でこの対局の棋譜を見た倉田は、名人の打ち筋の変化に驚く。結局、対局は名人の負けに終わったものの、その若々しい内容は倉田を感嘆させるのに十分だった。一方、名人の敗戦の原因が佐為との対局にあったのではと思うヒカルは、「負けたら引退」という名人の言葉を思い出し悩む。
トップ棋士・塔矢行洋四冠の突然の現役引退に上を下への大騒ぎの囲碁界。多くの棋士が塔矢元名人を訪ねる中、倉田六段の姿もそこにあった。声をかけてきたアキラに対し「進藤は要注意だ!」と言う倉田。だがその言葉を聞いたアキラは…
祖父の家の蔵で、ヒカルは以前佐為が宿っていた碁盤のしみが薄くなっているのに気付く。気のせいだと思うヒカルだったが、佐為はそれを自らが消え行く前兆だと感じるのだった。翌日ヒカルは、地方での一泊二日の仕事に行く。そこには緒方九段の姿が!ヒカルはsaiとの関係を追及されることをおそれるが、酔っ払った緒方にからまれてしまい…
消えてしまった佐為。ヒカルは佐為が本当はどこかにいるのではないかと家の中や棋院を捜すが見つからず、祖父の家の蔵へと足を向ける。そして、佐為の宿っていた碁盤を見たヒカルは呆然と立ち尽くす。碁盤の染みが消えているのだ!!その事実を目の当たりにしたヒカルは、以前染みが薄くなっていた時に佐為が「自分はもうじき消えてしまう!」と叫んだのを思い出した。そしてヒカルは、佐為と、本因坊秀策こと虎次郎との思い出の場所−因島(いんのしま)へと向かう。
広島に来たヒカルと河合。しかし河合は、碁会所で周平というアマ日本代表棋士にコテンパンにやられた上、イチャモンをつけられる。そんな中、ヒカルがプロであることに気付いた周平に名指しで対局を申し込まれたヒカルは、仕方なく周平との対局を始める。しかし対局中、席亭から秀策の墓が東京にもあることを聞いたヒカルは、東京に早く戻りたいと思うようになり、その思いはヒカルを…。
消えた佐為の行方を捜して棋院に来たヒカルは、職員に連れられ昔の棋譜が保管されている資料室へとやってくる。そこで秀策の棋譜を見たヒカルは、佐為の強さを再認識し、後悔の念を覚える。「自分なんかが打つよりもっと佐為に打たせてやればよかった。虎次郎は佐為の力を見抜き、佐為に打たせてやったんだ」 そして、ヒカルは、ある決意をするのだった…
ヒカル中学一年生の夏。ひょんなことから加賀愛用の湯飲みを割ってしまったヒカルは、代わりの湯飲みを持ってくることを約束させられる。そしてある骨董屋の店先で、主人と客が古い花器について話すのを耳にするのだった。その花器「慶長の花器」は、虎次郎が詳しかった関係で佐為も見知っているという。しかし花器をじっと見つめていた佐為はこれがニセモノだと指摘する。
伊角は、九星会出身の棋士たちとともに碁の勉強のため中国にやって来た。だが、子供ながら強い囲碁を打つ趙石(チャオ・シイ)との対局での負けは伊角の中に悔いを残す。そしてその思いは、伊角に予定の滞在を終えた後も、一人中国棋院に残ることを決意させることになる。中国棋院は中国のプロ棋士の中でもさらに選ばれたプロ達が日々鍛錬している場であった。その中で伊角もまたさらなる鍛錬を積んでいくことになる!
今回はアキラがヒカルと出会う少し前のお話。小学6年生のアキラは碁会所で碁を打つ毎日を送っていた。そんなアキラを知っている周りの大人達は、何故アキラがプロにならないのか不思議でならない。一方アキラは、同世代のライバルのいないことに少し寂しさを感じていた。そんなアキラの元へ子供名人戦で優勝した磯部秀樹という少年が現れる。彼はアマの大会に出ないアキラに勝つことで自分の力を皆に認めさせようとしていたのだが…
中国棋院に残ったものの、あまりのレベルの高さに自分の碁への自信が揺らぎかけた伊角。しかしここで自信を失わなければ堂々とプロ試験に臨めると思い定める。そんな伊角に対して楊海(ヤンハイ)は、「楽平(レェピン)に勝てそうかどうか君の力を見る」と、対局に誘う。楊海は、自信の力を過信し、真面目に碁の勉強をしない楽平の将来を憂えていた。あくまで伊角をあなどる楽平に、楊海は伊角ともう一度対局するようもちかけるのだった。
もう碁を打たないと決意したヒカルは手合いにも出ず不戦敗が続いていた。そんなヒカルを周りは心配する。そんな中、プロをやめるかもしれないと呟くヒカルに三谷は怒りを隠さない。そして、中学最後の大会に出場するとヒカルに告げるのだった。ヒカルはその言葉に、かつて打倒海王中を目指していた頃のことを思い出す。
中国から帰国した伊角は、ヒカルが手合いを休み続けていることを知る。その理由を知るべく、和谷や日本棋院、さらには河合たちのいる碁会所を訪ね、河合から「進藤は何か探しものしているようだった」という話を聞くも、なぜヒカルが碁を打たなくなったのか、その原因はわからずじまいとなる。納得のできない伊角は、ヒカルの家を訪ねることにする。
ヒカルを前に「一局打ってくれ」と頼む伊角。ヒカルはそれを一度は断るが、伊角の「俺のために打ってくれ」という言葉を聞き、この一局だけならばと引き受けることにする。対局が進むにつれ、ヒカルの心は囲碁への情熱と佐為への気持ちとの間でゆれつづける。しかし、お互いがしのぎを削る接戦のなかで、ヒカルは次第に対局に集中していくのだった…そしてそんな中でヒカルはあることに気付く。
伊角との一局で立ち直ったヒカルは、それからは手合いにも出るようになる。復帰初戦の対戦相手は村上二段。村上は対局開始前「塔矢が進藤をライバル視している」という噂を聞く。しかし村上は、一年前の若獅子戦でヒカルと対局し、勝利を収めていた。前回の対局を思い出し、手堅く対局を進める村上にヒカルは…
復帰初戦、2戦目と連勝をおさめるヒカル。そしてアキラも高段者相手に連勝をおさめていた。その様子に天野らは、囲碁界に新しい波が来ることを予感する。一方、名人戦一次予選の組み合わせも決定。ヒカルの対戦相手は何とアキラ。待ちに待った対局に、いやがうえにもヒカルの闘志は湧き上がるのだった。そんななか、伊角・門脇たちが受験するプロ試験も始まった…
森下九段の研究会に参加したヒカルは好調を保ち、アキラとの対局にも万全の状態で臨める勢いだ。そんなヒカルに、ついにアキラとの対局日が通知される。アキラが対局したいと熱望していた佐為はもういないが、ヒカルは自分の碁の中に佐為は確かに存在していることを自覚し、さらに強くなることを心に誓うのだった!そして葉瀬中対海王中・三将戦以来2年4ヶ月ぶりの対局の朝が来た!
ついに実現したヒカル対アキラの本当の初対局。二人の闘志がぶつかり合い、盤面では激しい攻防が繰り返されていた。そしてアキラはヒカルを生涯のライバルと認める。そんなヒカルの47手目にはっとするアキラ。その心の中に浮かび上がるヒカルヘのある一つの思い—「キミの中にもう一人いる…出会った頃の進藤ヒカルが」
ヒカルとアキラの一局は、互いの気迫がぶつかり合う熱戦となる。対局中のヒカルの一手にsaiの影を見たアキラは、「saiはもう一人の君だ」と断言する。そして君を一番知っている自分だからわかるとも。そんなアキラに対しヒカルは、いつか真実を話すかも知れないと告げるのだった。激しい対局も終わったその夜、ヒカルはある夢を見る−
<投票期間>9/10(月)〜9/23(日)
<放送期間>毎週木曜日24:30〜25:00オンエア!
( 10月4日、11日、18日、25日)